課題曲Ⅰ 行進曲「勇気の旗を掲げて」 - コマキ通商ウェブ

ADVICE ON ONE POINT

ンポイントレッ

課題曲Ⅰ
行進曲「勇気の旗を掲げて」
作曲:渡口公康

SECTION 01

楽曲について

ABOUT THE SONG

この曲は作曲者が言っているようにシンプルな行進曲です。
打楽器パートではティンパニがないため、バスドラム・シンバル・スネアドラムとグロッケンなど、各パートが大事な役割を果たしていかねばなりません。

楽譜を見ても、管楽器のようにアーティキュレーションに関する記号がほぼ書かれていませんので、これをシンプルと言っていいのか難しいところですが、パート譜からではなくスコアから音楽を読み取った方が分かりやすいかもしれません。

音量ですがffは最後の4小節にしか出てきませんので、fの音量をどう扱うかで曲の印象が変わってくると思います。

何と言ってもマーチ・行進曲ですので、打楽器から音楽作りをしてバンドのリーダー的パートになれることを願っています。

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レッスン執筆:山口大輔

打楽器奏者、「パーカッシヴ・フォース」メンバー

楽曲について課題曲Ⅰ 行進曲「勇気の旗を掲げて」

SECTION 02

演奏へのアドバイス

ADVICE FOR EACH PART

※本文中の【 】内の記号は楽譜の練習番号、[ ]内の数字は小節番号を示しています。
Percussion1スネアドラム

スネアドラムはロールがポイントになってくると思います。
冒頭などに出てくる2分音符からの4分音符は9つ打ちを、【C】などに出てくる4分音符からの4分音符は5つ打ちを意識すると上手く表現出来ると思います。

【C】はロールにクレッシェンドが伴っています。
この場合は、叩く場所を変化させながら演奏すると効果的になると思います。

【C】-8,15小節目などのリズムは、フレーズの切り替わりに出てきます。スネアドラムだけのとき、管楽器がいるときとありますので、バランスに注意しつつ少しアピールして演奏してみましょう。

【D】-11小節目のリズムは次のような手順が良いかと思われます。

【F】-15,16や【I】-15,16小節目のリズムは、フレーズの最後となっています。処理の仕方を管楽器と合わせられるとよいですね。

【H】-16小節目、ロールで終わります。
最初に書いたような、次に4分音符がある場合の方が自然に終われますが、それがないので少し終わりにくいかもしれません。ギリギリまでしっかりではなく、余韻も含めて2分音符くらいの気持ちでロールの最後をまとめるように終われるとよいですね。

【K】で初めて装飾音符Dragが出てきます。そして【K】-16小節目でFlamが、最後にFour stroke ruffs となんとそれぞれ一回ずつしか出てきません。バランスを大事にしつつしっかりキメてアピール出来るとよいですね。自分に合った手順を探すのも大事だと思います。

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Percussion2合わせシンバル

まずシンバルは音を出すことも大事ですが、音の止め方・音の処理の仕方まで研究してみましょう。

冒頭はバスドラムがなくシンバルだけですので、管楽器とのバランス、スピードを意識してみましょう!

○4小節目、fからmfの間が4分休符しかありません。
バンド人数、音量によっても変わるかもしれませんが、音の止めをコントロールしてからの次の準備をしっかり意識しましょう。
(しっかり止めようと思わずに、少し音量をコントロールするくらいで身体に当て、少し響きを残した状態でmfを演奏出来るとスムーズに聞こえるかもしれません。)

【C】などに出てくるmfからのクレッシェンドですが、ここのポイントはまずmfでシンバルの存在を聞かせること(1拍目にはシンバルだけありませんので)。そしてクレッシェンドのサポートをすることです。

【F】のアウフタクトは完全にメロディとリンクしています。しかも相手は木管楽器!ここで金属的な音色を足すことを意識してメロディの音色、音のスピードを合わせられるとよいですね。

【G】【J】はトランペットの 1st を意識して演奏してみましょう。少し派手くらいがよいと思います。

【K】【L】は全体がfの堂々とした雰囲気の場面です。シンバルのバランスで音色や音量の質感が変化すると思うので、指揮者とイメージを共有して演奏出来るとよいですね。

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Percussion3バスドラム

マーチで要となってくれる楽器がバスドラムです。リーダー的存在の奏者が演奏してくれるとよいですね。

冒頭バスドラムは3小節目から入ってきますので、バランスにご注意を。

【A】からはTubaなどのパートと、音色・スピード・アーティキュレーションをしっかり合わせることを意識しましょう。(左手のミュートのコントロールが大事になってくると思います。)

【E】はコントラバスがpizz (ピッチカート)で演奏しています。そこを意識すると、4分音符の長さがイメージできると思います。(コントラバスがいない団体は、音の長さをどうするか打合せした方がよいと思います。)

”instrument-image”

Percussion4グロッケン

冒頭から【J】まではメロディ、もしくはメロディの一部。【K】からは木管との動きやメロディ、一部trbなどと同じですね。

最初にも書きましたが、アーティキュレーションがほぼ書いてありませんので、同じ動きの楽器のアーティキュレーションを意識して演奏出来ると良いですね。

メロディの途中から入るという場面が多いので、急にグロッケンが入ってバランスが崩れるのは避けたいですね。それまでの音楽の流れやバランスを注意しましょう。
(メロディ全部を練習してみるのも良いかもしれません。)

”instrument-image”

演奏へのアドバイス課題曲Ⅰ 行進曲「勇気の旗を掲げて」

SECTION 03

楽器へのアドバイス

LIST OF INSTRUMENT

※品番に*印のついた商品は、今後発売予定の新商品です。
Percussion1
楽器名 アドバイス/楽器 弊社該当商品 アドバイス/マレット類 弊社該当商品
スネアドラム 14インチで胴が浅めがよいでしょう。 ソナー/SQ-1405SD-MHI
ソナー/D-515PA
マジェスティック/MJ-MOS1450BR
マジェスティック/MJ-MPS1450MB
軽めのモデルを選ぶとよいでしょう。 ベーター/Sugar Maple Piccolo

ベーター/Sugar Maple Piccolino

Percussion2
楽器名 アドバイス/楽器 弊社該当商品 アドバイス/マレット類 弊社該当商品
合わせシンバル 17、18インチで明るめの音色が適しています。 小出/808-in17CCML*
小出/808-in18CCM

小出/808-in17CCM*
小出/11S-in18CCM

―――――― ――――――
Percussion3
楽器名 アドバイス/楽器 弊社該当商品 アドバイス/マレット類 弊社該当商品
バスドラム 32、36インチで浅めのモデルがよいでしょう。 レフィーマ/LF-BD136
レフィーマ/LF-BD132
硬すぎず発音の良いものがよいでしょう。 ○32インチ
K.M.K/KK-BMDY02
K.M.K/KK-BMDY-RWM
○36インチ
K.M.K/KK-BMDY03
K.M.K/KK-BMDY-RWL
Percussion4
楽器名 アドバイス/楽器 弊社該当商品 アドバイス/マレット類 弊社該当商品
グロッケン マジェスティック/MJ-B3125S 固め(真鍮ではなくフェノリック素材)のものが適しています。 K.M.K/KK-MP25*
K.M.K/KK-ML25*
アンコール・マレット/EM-203R

楽器へのアドバイス課題曲Ⅰ 行進曲「勇気の旗を掲げて」