作曲:星出尚志(2026年度全日本吹奏楽連盟委嘱作品)

作曲者も説明している通り、ブリティッシュスタイルの行進曲です。アメリカのマーチやコンサートマーチとタイプの違う雰囲気をしっかり感じて演奏していきましょう。エドワード・エルガー、ウィリアム・ウォルトン等の作品を聞いてみるのもありですね。とても参考になると思います。
この曲ではリズムを活かしたフレーズがとても多いと感じます。その中でも「譜例①~③」がたくさん出てきます。それぞれのリズムの表現で曲の印象が変わってくると思いますので、管楽器とともにしっかり意識して演奏していきましょう。
打楽器パートとしてはシンプルな譜面に見えますがオシャレにかつ効果的に書かれていますので、リズムのキャラクター、アクセント、アクセンティッシモなどをしっかり読み取り、管楽器の音楽に対して良いスパイスのようになれるとよいですね。バンド全体をリードする打楽器パートを目指していきましょう!!
ソロの部分と伴奏の部分でしっかり役割を変化させて演奏できるとよいですね。ティンパニは低音パートと同じ音で動くことが多いですが、この曲は冒頭からEs-dur の第5 音から始まり低音パートと違う音の部分も出てきますね。和音とバランスを意識できると良いですね。
[10],[12] はソロなので音色と音量でしっかりアピールしましょう。そのままのエネルギーで[13] の頭の音もバスドラムとともにソロのような気持ちで良いと思います(演奏してる人が少ないため)。
[15][16] は和音の土台になるように少し積極的に演奏して【A】に向けて音楽が繋がると良いですね。
[31][32] は和音が解決するところなので特に丁寧に演奏しましょう。そして16 分音符のリズムをしっかりと意識してみましょう。
【B】は低音と同じリズム、音で動きます。ここでは音の止め方が大事になってきますので、管楽器と音の長さが合うように止め方も研究してみましょう。
[121] からのcrescendo で【G】からのバンド全体の音量や質感が決まりますので、少し積極的に演奏してみましょう([130] も同様です)。
[133] からは4 分音符のキャラクターをサポートしたいので、コントラバスやTuba 等のパートと発音や音の長さが合うと良いですね。
[141] はティンパニだけリズムが違いますのでご注意を!
【I】に出てくる同じ音でロールやリズムが出てくる場合は、全部繋がって聞こえないように気をつけましょう。ロールの中に音数を何個入れたら良いのか、ロールと単音のバランスなどよく音を聞いて判断してみましょう。
[179]〜[182]は、[9]〜[12] と違ったリズムになっています。ここでは低音パートに色を足すようなイメージでバランスを取れると良いですね。
[185]〜[186] に向けての16 分音符は積極的に演奏し、次に出てくるff を予感させるような質感が出せると良いですね。[195] からは全体が音を伸ばしている間のソロなので、リズムと音程がしっかりとアピールできると良いですね!!からの最後はみんなと一緒に。
この曲でとても重要な役割なのがスネアドラムです!
メロディと伴奏の両方を意識させるような楽譜で、バンドのキャラクター、質感、雰囲気決める大事なパートと言ってもよいでしょう。ロールの表現がポイントでもあるのでロールの音の数を決めてから練習すると手順も決まって良いと思います。
冒頭、メロディと同じリズムで発進し、すぐに伴奏と同じ動きになります。f の中ですが1拍目裏から少し音色やバランスを変化させると良いと思います。
[4] からはホルンを中心としたセクション、[8] の裏からは主旋律と同じリズムですのでスネアだけで演奏してもメロディのように聞こえることを目指してみましょう。管楽器の歌い方、フレーズをキャッチして演奏できると良いですね。
【B】に入ると前半メロディ、後半伴奏のリズムですので2 小節ごとのイメージを変化させましょう。
【G】からはルーディメンツのドラッグ(ドラッグとは本音符の前に装飾音を2 つ付ける奏法のことです)で伴奏しています。そこで、装飾音符を前に出す勇気をもって演奏しましょう。どれくらい前に出したらよいかは、バンドの中でいろいろ試してみて決めるのが良いと思います。
【H】以降装飾音符が無くなりシンプルなリズムになりますので、前半との対比を感じたいですね。
【K】からはスネアドラムだけのリズムがありますので、全体をリードしていきながら、[195] からはティンパニとともにソロのイメージでしっかりアピールして演奏しましょう。
[196] にこの曲唯一の変則的なアクセントがあります。ティンパニのリズムの間ですがキラッと聞こえると良いですね。
シンバルパートは音量も大事ですが、音色・発音を意識した方が良いと思いますので、バスドラムも仲間だという意識をしっかりもって演奏しましょう。そして[10][12][13] のようにシンバルだけの動きの時に効果を狙って積極的に演奏してみてください!!
【B】は休符が書いてありますが完全に音を止めてやるとフレーズが繋がらなくなるので止めなくても良いと思います。(余韻が気になる場合は少し止めるくらいで)
【C】はスネアドラムのスピードをキャッチして演奏できると2 拍目に自然に入ると思います。
[57] からはトランペットのメロディを意識してみるとカッコよく決まると思います。
【I】を演奏する1 小節前に出てくる金管楽器を意識しましょう。
【K】の1 小節前は打楽器全体でff をしっかり表現できると良いですね。
最後にシンバルの音の処理、止め方もとても大事なのでいろいろ研究してみてください。
【F】から出てきますが、木管楽器だけのアンサンブルと合わせていくのでタイミングにまず注意を。
楽譜はシンプルですが木管楽器は細かなアーティキュレーションをやっているので、スコアを見てチェックしたうえでニュアンスを合わせましょう。
【G】からシンバルとは違った金属的なサウンド、色をしっかり出して全体の中でもキラッとした印象が欲しいですね。
【H】、ここはテンポも変化しますし、またまた木管楽器とのアンサンブルです、バランスには要注意ですが後ろからかなり積極的に演奏できると良いですね。
マーチといったらバスドラムがとても重要です。
バスドラムの奏者は打楽器内でティンパニとスネアドラムとシンバルとのアンサンブルをそれぞれ意識しましょう。低音の音の長さを意識しながら演奏したいので、左手のミュートの仕方がポイントになってきます。
[10][12] は全体を引き締めるイメージで、[13] は低音のサポートをしつつバスドラムの存在感をアピールして良いと思います。
【B】は左手でのミュートがとても大事になってきますので左手を押さえたままで程よい長さにコントロールしましょう。
【C】も最初の8 分音符の長さが大事ですね、管楽器とニュアンスを揃えましょう。
【E】からの4 分音符から、コントラバスがある場合はコントラバスのpizz. と合わせたいですね。コントラバスがいない場合はチューバとのアンサンブルを。この場面は発音を意識してバンド全体は推進力を。
【K】に入るff や最後の4 小節はバスドラムの存在感をしっかり出してバンドを引き締めてください。
| 楽器名 | アドバイス/楽器 | 弊社該当商品 | アドバイス/マレット類 | 弊社該当商品 | |
|---|---|---|---|---|---|
| Timp | ティンパニ | - | Majestic/Symphonic Series | ヘッドが大きすぎず、発音がクリアで響きをともなうもの。 | K.M.K/KK-TMK11~15CREED/CR-Timp11~15 |
| Perc 1 | スネアドラム | リズムがハッキリ聞こえる、明るいサウンド感で浅めの楽器。 | SONOR/SQ-1405SD-EHIMajestic/MJ-MOS1450BR | 太めで重すぎないもの(メイプル材など)。チップは丸型、樽型。 | VATER/PiccoloVATER/Piccolino |
| Perc 2 | 合わせシンバル | 厚めで発音がハッキリで明るく上品な響きがあるもの。 | 小出/11S-in18CCM | ||
| トライアングル | 明るいサウンド感で太めでしっかりしたもの。響きが軽すぎないもの。 | STUDIO49/SD-Ti3K.M.K/KK-TCS812C | 太めでしっかりしたもの。 | K.M.K/KK-TB5K.M.K/KK-TB720S | |
| Perc 3 | バスドラム | 浅めでコンパクトかつ響きのあるもの。 | Majestic/MJ-BD3222S | リズムがハッキリで、程よい響きがでるもの。 | K.M.K/KK-BMDY03K.M.K/KK-BMDY04K.M.K/KK-BMDY-CWM |